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セラーズエージェントの齋木 一興です!!!
日本銀行は2026年6月の金融政策決定会合で、政策金利をこれまでより0.25%引き上げ、1%程度とすることを決めました。この影響は、今年の秋ごろから住宅ローンの変動型金利にも波及するとみられています。一方で、中東情勢などを背景に住宅価格の高騰にも歯止めがかかっていません。「金利は上がる、価格も上がる」というダブルパンチの状況に直面し、住宅購入を検討している人の間では戸惑いの声が広がっています。実際、数年前には年0.4%程度だった変動型金利が、今では1%を超える水準が当たり前になっており、「検討している間にどんどん条件が悪くなっていく」と感じている人も少なくないと思います。住宅ローンの比較サービスを提供する会社の調査によれば、2026年6月時点での主要銀行の平均金利はすでに1%を超えています。今回の利上げが反映されれば、1.3%程度まで上昇する可能性があります。新たに借り入れる場合は10月前後から、すでに借りている人については2027年1月ごろから新しい金利が適用される見通しです。専門家の間では、今後も金利上昇が続くという見方が有力です。2027年には政策金利が1.5%程度まで上昇するというのが基本シナリオとされており、状況によっては2%程度まで上がる可能性も指摘されています。
■住宅ローン、「返済比率」という考え方を把握するべき?!
こうした状況のなかで、住宅ローンをどの程度借りるのが適切なのでしょうか。その目安となるのが「返済比率」という考え方です。これは、年収(または手取り収入)に占める年間のローン返済額の割合のことで、金融機関が融資の審査をする際にも使われる重要な指標です。たとえば、住宅金融支援機構が扱う全期間固定型ローン「フラット35」では、年収に占める返済額の割合が30~35%以下であることが融資の条件とされています。民間の金融機関では、これより高い比率まで融資が認められる場合もあります。また、審査の際には現在の金利よりも高めに設定された「審査金利」を用いて計算されるのが一般的です。しかし、注意したいのは、審査に通ったからといって、その金額が「家計にとって無理なく返せる額」とは限らないという点です。審査で示される金額はあくまで「借りられる上限」であり、実際に長期間にわたって無理なく返済を続けられる金額とは別物だと考える専門家は少なくありません。せっかく審査が通っても、その金額をそのまま借りてしまうと、後々の家計を圧迫してしまう恐れがあります。なお、審査では税金などを差し引く前の収入(額面年収)をもとに計算されることもありますが、実際の生活実感に近い「手取り収入」をベースに考えると、より現実的なイメージがつかみやすくなります。
■住宅ローンは借入額と金利でどう変わる? 返済比率の試算
総務省が実施した2025年の「家計調査」(2人以上の世帯が対象)では、住宅ローンを返済中の勤労者世帯の手取り収入(可処分所得)をもとに、借入額と金利の組み合わせによって返済比率がどう変化するかが試算されています。それによると、現在の変動型金利の目安である1%で7000万円を借りた場合、返済比率はすでに32%程度に達します。さらに金利が1.5%まで上昇すると、比率は35%程度まで上がる計算になります。8000万円や1億円といったさらに高額の借り入れについては、そもそも審査に通らない可能性もありますが、借り入れ後に収入が減少するなどして、結果的に同じような高い返済比率になってしまうケースも十分に考えられます。「何%以下なら絶対に安心」と一概に言い切ることは難しいものの、実際にローンを返済している人たちの声を踏まえると、返済比率が30%を超えるあたりが「借りすぎ」の境界線になりやすいと指摘する専門家もいます。ある調査機関の分析でも、返済比率が30%を上回ると「返済が負担に感じる」と答える人の割合が増える一方、「返済をしながら資産形成にも取り組めている」と答える人の割合は低下する傾向が見られました。つまり、返済比率が高くなるほど、家計に余裕がなくなっていくということです。
■住宅ローンの返済比率が30%以内に収まっていても油断は禁物
返済比率が30%以内に収まっていれば、それで安心というわけでもありません。住宅ローンの返済以外にも、生活していくうえで必要な支出は数多くあるからです。住宅に関連する費用だけを見ても、マンションであれば修繕積立金、戸建てであれば将来の修繕費用が年々上昇する傾向にあります。さらに、子どもの教育を重視したいと考える家庭であれば、ローンの返済と教育費の負担を両立できるかどうかも、事前にしっかり検討しておきたいポイントです。ある専門家は、ローンの返済自体はぎりぎり続けられたとしても、そのために自分たちが大切にしている他の支出を切り詰めざるを得なくなれば、生活全体の満足度は下がってしまうと指摘しています。物件選びの段階で、立地などにある程度妥協して購入価格自体を抑えるのか、あるいは頭金を多めに用意して借入額そのものを減らす余地がないか、購入前によく考えておくことが大切です。
■住宅ローンをすでに返済中の人も「全体のバランス」を意識したい
これから住宅を購入する人だけでなく、すでに住宅ローンを返済中の人にとっても、他の支出とのバランスを意識しながらローンと付き合っていくことが欠かせません。繰り上げ返済を検討する際には、手元に確保しておくべき緊急資金や、将来に向けた資産形成とのバランスを考える必要があると専門家は指摘します。一般的には、生活費の半年から1年分程度を緊急時の資金として確保しておくことが望ましいとされています。こうした手元資金をしっかり確保したうえで、それでも余裕があるお金については、単純に繰り上げ返済へ回すことが必ずしも最善とは限りません。物価上昇(インフレ)が続く局面では、預金だけで資産を保有していると、将来の生活に向けた資産形成がなかなか進みにくいという課題もあります。繰り上げ返済に回すべきか、それとも長期的な視点に立って投資信託などへの積立投資に回すほうが効率的かは、各家庭の収入や支出の状況によって異なってきます。一部繰り上げ返済を行うことは、その返済に充てる金額を、ローンの金利と同じ利回りで運用するのとほぼ同様の効果があると考えられます。現在の変動型金利はおおよそ1%程度であることを踏まえると、ある程度のリスクを取れるのであれば、それを上回る利回りでの資産運用を検討する余地もあるかもしれません。繰り上げ返済だけに偏ることなく、家計全体を見渡したうえで、自分たちに合ったバランスを考えていくことが大切です。
■住宅ローンは「借りられる金額」と「無理なく返せる金額」を分けて
金利の上昇局面では、住宅ローンの「借りられる金額」と「無理なく返せる金額」を分けて考えることが、これまで以上に重要になっています。返済比率30%という目安を一つの参考にしながら、教育費や住宅の維持費といった将来の支出も見据えたうえで、自分たちの家計に合った借入額や返済計画を、じっくりと検討していくことをおすすめします。今後の参考にお役立てください。
日本銀行は2026年6月の金融政策決定会合で、政策金利をこれまでより0.25%引き上げ、1%程度とすることを決めました。この影響は、今年の秋ごろから住宅ローンの変動型金利にも波及するとみられています。一方で、中東情勢などを背景に住宅価格の高騰にも歯止めがかかっていません。「金利は上がる、価格も上がる」というダブルパンチの状況に直面し、住宅購入を検討している人の間では戸惑いの声が広がっています。実際、数年前には年0.4%程度だった変動型金利が、今では1%を超える水準が当たり前になっており、「検討している間にどんどん条件が悪くなっていく」と感じている人も少なくないと思います。住宅ローンの比較サービスを提供する会社の調査によれば、2026年6月時点での主要銀行の平均金利はすでに1%を超えています。今回の利上げが反映されれば、1.3%程度まで上昇する可能性があります。新たに借り入れる場合は10月前後から、すでに借りている人については2027年1月ごろから新しい金利が適用される見通しです。専門家の間では、今後も金利上昇が続くという見方が有力です。2027年には政策金利が1.5%程度まで上昇するというのが基本シナリオとされており、状況によっては2%程度まで上がる可能性も指摘されています。
■住宅ローン、「返済比率」という考え方を把握するべき?!
こうした状況のなかで、住宅ローンをどの程度借りるのが適切なのでしょうか。その目安となるのが「返済比率」という考え方です。これは、年収(または手取り収入)に占める年間のローン返済額の割合のことで、金融機関が融資の審査をする際にも使われる重要な指標です。たとえば、住宅金融支援機構が扱う全期間固定型ローン「フラット35」では、年収に占める返済額の割合が30~35%以下であることが融資の条件とされています。民間の金融機関では、これより高い比率まで融資が認められる場合もあります。また、審査の際には現在の金利よりも高めに設定された「審査金利」を用いて計算されるのが一般的です。しかし、注意したいのは、審査に通ったからといって、その金額が「家計にとって無理なく返せる額」とは限らないという点です。審査で示される金額はあくまで「借りられる上限」であり、実際に長期間にわたって無理なく返済を続けられる金額とは別物だと考える専門家は少なくありません。せっかく審査が通っても、その金額をそのまま借りてしまうと、後々の家計を圧迫してしまう恐れがあります。なお、審査では税金などを差し引く前の収入(額面年収)をもとに計算されることもありますが、実際の生活実感に近い「手取り収入」をベースに考えると、より現実的なイメージがつかみやすくなります。
■住宅ローンは借入額と金利でどう変わる? 返済比率の試算
総務省が実施した2025年の「家計調査」(2人以上の世帯が対象)では、住宅ローンを返済中の勤労者世帯の手取り収入(可処分所得)をもとに、借入額と金利の組み合わせによって返済比率がどう変化するかが試算されています。それによると、現在の変動型金利の目安である1%で7000万円を借りた場合、返済比率はすでに32%程度に達します。さらに金利が1.5%まで上昇すると、比率は35%程度まで上がる計算になります。8000万円や1億円といったさらに高額の借り入れについては、そもそも審査に通らない可能性もありますが、借り入れ後に収入が減少するなどして、結果的に同じような高い返済比率になってしまうケースも十分に考えられます。「何%以下なら絶対に安心」と一概に言い切ることは難しいものの、実際にローンを返済している人たちの声を踏まえると、返済比率が30%を超えるあたりが「借りすぎ」の境界線になりやすいと指摘する専門家もいます。ある調査機関の分析でも、返済比率が30%を上回ると「返済が負担に感じる」と答える人の割合が増える一方、「返済をしながら資産形成にも取り組めている」と答える人の割合は低下する傾向が見られました。つまり、返済比率が高くなるほど、家計に余裕がなくなっていくということです。
■住宅ローンの返済比率が30%以内に収まっていても油断は禁物
返済比率が30%以内に収まっていれば、それで安心というわけでもありません。住宅ローンの返済以外にも、生活していくうえで必要な支出は数多くあるからです。住宅に関連する費用だけを見ても、マンションであれば修繕積立金、戸建てであれば将来の修繕費用が年々上昇する傾向にあります。さらに、子どもの教育を重視したいと考える家庭であれば、ローンの返済と教育費の負担を両立できるかどうかも、事前にしっかり検討しておきたいポイントです。ある専門家は、ローンの返済自体はぎりぎり続けられたとしても、そのために自分たちが大切にしている他の支出を切り詰めざるを得なくなれば、生活全体の満足度は下がってしまうと指摘しています。物件選びの段階で、立地などにある程度妥協して購入価格自体を抑えるのか、あるいは頭金を多めに用意して借入額そのものを減らす余地がないか、購入前によく考えておくことが大切です。
■住宅ローンをすでに返済中の人も「全体のバランス」を意識したい
これから住宅を購入する人だけでなく、すでに住宅ローンを返済中の人にとっても、他の支出とのバランスを意識しながらローンと付き合っていくことが欠かせません。繰り上げ返済を検討する際には、手元に確保しておくべき緊急資金や、将来に向けた資産形成とのバランスを考える必要があると専門家は指摘します。一般的には、生活費の半年から1年分程度を緊急時の資金として確保しておくことが望ましいとされています。こうした手元資金をしっかり確保したうえで、それでも余裕があるお金については、単純に繰り上げ返済へ回すことが必ずしも最善とは限りません。物価上昇(インフレ)が続く局面では、預金だけで資産を保有していると、将来の生活に向けた資産形成がなかなか進みにくいという課題もあります。繰り上げ返済に回すべきか、それとも長期的な視点に立って投資信託などへの積立投資に回すほうが効率的かは、各家庭の収入や支出の状況によって異なってきます。一部繰り上げ返済を行うことは、その返済に充てる金額を、ローンの金利と同じ利回りで運用するのとほぼ同様の効果があると考えられます。現在の変動型金利はおおよそ1%程度であることを踏まえると、ある程度のリスクを取れるのであれば、それを上回る利回りでの資産運用を検討する余地もあるかもしれません。繰り上げ返済だけに偏ることなく、家計全体を見渡したうえで、自分たちに合ったバランスを考えていくことが大切です。
■住宅ローンは「借りられる金額」と「無理なく返せる金額」を分けて
金利の上昇局面では、住宅ローンの「借りられる金額」と「無理なく返せる金額」を分けて考えることが、これまで以上に重要になっています。返済比率30%という目安を一つの参考にしながら、教育費や住宅の維持費といった将来の支出も見据えたうえで、自分たちの家計に合った借入額や返済計画を、じっくりと検討していくことをおすすめします。今後の参考にお役立てください。